本日

昨日
☆臨床医
から報告
旅立ち12号〜15号 旅立ち20号〜23号 旅立ち24号〜27号
旅立ち28号〜29号  旅立ち30号〜35号 旅立ち36号〜 41号 旅立ち42号〜43号
旅立ち16号/旅立ち17号/旅立ち18号

旅立ち 第19号

発行 2004年3月7日 全国引きこもりKHJ親の会(家族会連合会)

『引きこもり』ネットで支援
タイプ判定・専門家助言・掲示板

全国で百万人に上るとみられるひきこもりの人たちに対し、インターネット利用で支援する会員制サイトひきこもりサポートナビが19日からスタートする。引きこもりのタイプ判定や専門家などからアドバイスを受けられるほか、利用者同士が悩みを打ち明け合える仕組みだ。東京新聞2月18日掲載より(他、共同・毎日・読売新聞等)
 サポートナビは福祉関連情報を提供する会社「シンクプロジェクト」(北海道千歳市)が「全国引きこもりKHJ親の会」と共同で開発した。木村栄治、同社社長(40)は、引きこもり経験者から「つらいときに同じような悩みを抱えている人に相談したかった」と言う話を聞き「ネット上なら相談しやすいのではないか」と発案、完成させた。
 ひきこもりのタイプを判定するシステムは、坂野雄二・早稲田大学大学院人間科学研究科教授の研究室の協力を得て、作った。「親族にべたべた甘える」「(生活が)昼夜逆転している」など の質問に当てはまるかどうかを4段階で回答すると「強迫型」「対人不安型」といった症状の型が診断される。
 その型に応じ、精神科医や臨床心理士などの専門家や、ひきこもりの経験者などからアドバイスも受けられるようになっている。
   『ネットサポート士』資格取得も
 引きこもりの当事者同士が悩みを打ち明け、解決方法を考える掲示板では、アドバイスした人に一定のポイントが与えられ、点数が一定基準に達すれば「親の会」が認定する「引きこもりネットサポート士」の資格も取得できる。(※追記、経験談を送信したり、その地方の自助グループを呼掛けたりでポイントアップ)
 将来、ひきこもりの訪問サポートやメールカウンセリングなどの仕事に就くための支援の一つとしている。
会費は、個人が月額千円、家族親子参加は月額千八百円。 
 アドレスはhttp://www.hikikomori-navi.com


引きこもりネットで相談東京都、実態把握も
ひきこもりに東京都初予算1,600万円 
東京都、実態把握も
東京都は、引きこもりの実態を把握し、行政としての対応策検討に役立てようと新たにインターネットを使った相談事業などに取組む方針を決め、二〇〇四年度予算案に千六百万円を盛り込んだ。
 都生活文化局によると、相談窓口は民間非営利団体(NPO)などに委託する方向で、引きこもりに悩む本人や家族からの相談をインターネットで受け付ける。実施団体や方法は今後具体的に詰める。
 都では、健康局や教育庁、生活文化局などがそれぞれ対応してきたが、実態把握も十分ではなかったという。関係部局と などとの連絡会議も発足させ、都全体として引きこもり対策に取組みたいとしている


統一見解、情報交換、交流など目的に
九月頃実施予定 開催地東京で
 当家族連合会本部へ各地の地区会より、そろそろ全国代表者会議を開催したらとの希望が寄せられている。
 これに応え本部は全国各地区会の活動報告、情報交換、顔合わせ交流、及び連合会としての統一見解の採択アピールを目的に本年9月ごろ開催に向け全国代表者会議実施への準備が始まった。(各地区会から1名〜2名の参加者想定で)全国各地区会のご協力を宜しくお願い致します。代表奥山雅久(詳しくは後日各地区会へ発送致します。)

全国引きこもりKHJ親の会 訪問サポート士養成講座

埼玉新聞2月13日掲載より
「全国引きこもりKHJ親の会」(奥山雅久代表)が主催する、ひきこもりの若者を支援する訪問サポート士を養成する講座がこのほど、見沼区の東大宮コミュニティセンターで開かれ、約百三十人が集まった。不登校を経て今は訪問サポート士として活躍する川村克彦さん(31)が「外出の有無など結果しか見ない親が多いが、若者の心は微妙に動いている。それまで熱心に働き掛けていた親があきらめてしまうと、心の動きが無になり、ひきこもりは長期化する」など、自らの経験に基づいた援助方法を解説した。  (新井健治)
 ひきこもりの若者は百万人ともいわれるが、その多くは相談機関に出向くことすら難しい。親や親族だけで対応すると事態がますます悪化する例もあり、問題の解決に向け孤立した家族に第三者の風を入れる訪問サポート士が注目されている。
 講座では川村さんのほか、臨床心理士の池田佳世さん(SCSカウンセリング研究所代表)、精神科医の中垣内正和さん(新潟県立精神医療センター診療部長)が、それぞれの立場からひきこもりの特徴、カウンセリングの心得などについて講演した。
  「第一に子どもの存在認めて」
 青森県で不登校やひきこもりの若者の居場所「サンハウス」を運営する川村さんは不登校の子どもが気にしている点として(1)学校は行かなければならない場所(2)親や周囲の人の期待にこたえたい(3)同世代と同じことをしたい―の三つを挙げ、「ひきこもりになるのは、この気にしている部分がうずくことが大きな理由ではないか」と指摘する。
 子どもの複雑な心を見極める余裕を無くした親は、気にしている部分に乱暴に言葉をぶつけてしまうパターンが多いが、川村さんは「気にしている部分は、今の状態を変える力に差し替えることができる」と話す。
 どんなに無気力に見えても、心の中には夢や意向がある。それを親や第三者がうまく膨らませることが大切で、「すぐに結果が出なくても、心は微妙に動いている。その心の動きに敏感になってほしい」という。
 親や第三者は就学、就労を第一に考えるが、「それでは事態は改善しない。コミュニケーションをとれているか否かがひとつのバロメーター。友人をつくるなど、まずは人間関係の回復が大切」と話した。
 次回の講座は三月七日午後一時から、大宮駅東口徒歩十五分のさいたま市民会館おおみやで。

日本の若者はどこへ行ってしまったのだろうか?
百万人もの引きこもりが、社会の基盤を脅かしている ー自分の個室から
リチャード ロイド パリーがレポートします。 ザ・タイムス紙1月31日掲載
百万人もの日本人が 
百万以上もの日本人が、長期に及ぶひきこもりに苦しんでいるといわれている。うち3分の1は30歳を超え、4分の1は 10年以上自分の部屋で孤独で暮らしてきているといわれている。
 5年前にひきこもりという状態が明らかになって以来、精神科医の間ではひきこもり当事者ひとりひとりやその家族にもたらす苦痛が理解されるようになってきた。しかし、ひきこもりがまた象徴するのは少子化問題という時限爆弾であり、経済的や財政的に厳しい福祉システムをすでに抱えている日本社会には破壊的ともいえるほどのインパクトがある。
 もしひきこもり問題が放置されれば、すでにやせ細りつつある労働力から、さらに百万人、もしくはそれ以上の生産的な労働者を奪ってしまうことになりかねない。
「経済的には大変な負担です」と語るのは、ひきこもり問題の調査にあたる議員グループを指揮している土屋品子衆議院議員である。
 多くのその親がもう世話できない年齢になってしまったとき、そういった大人が社会福祉制度への負担となる。我々は、社会復帰できるような対策をとり、ひきこもり状態に若者が陥ってしまわないよう予防しなければならない」。
 親の会を運営している奥山雅久氏は「引きこもりは、自分で生計を立てることはできない当事者やその家族が、政府からの支援を得る権利をまだ与えられてはいない」と語った。
 奥山雅久氏は自身の経験から家族全体にひきこもりが及ぼす絶望感をだれよりも理解している。この問題は、学校でのいじめや親友の裏切りや無視から始まることが多い。
 登校拒否や出勤拒否が続くと、ひきこもりがひどくなり、うつ状態になり、親に対する暴力に至ることが多い。「欧米では、家庭内暴力というと、夫の妻や子供に対する暴力を指す」と、ひきこもりという言葉を生み出した精神科医・斎藤環氏は語った。「日本では、子供の親に対する暴力を指すのです」。
 英国とは違い、日本の子供たちが結婚するまで実家を離れないことは普通である。「時々、これは単に自分への甘えであるといわれるが、それは大変大きな誤解である」と斎藤環氏は語る。「しかし文化的背景は非常に重要である。発展途上国ではこの問題は見られない。途上国の人々は働かないと生きていけないからである。
 これは日本的問題、日本特有の問題である。なぜなら日本人は成人しても親に支えられることを期待しているからである」
 真の社会的ひきこもりは、単に通り過ぎていく過程ではない。奥山氏が知っている限りで一番極端なケースでは、53歳の男性が 30年以上自分の部屋で生活してきた例がある。ひきこもりは、説得を通して自分の部屋から出られるようになることがありうるが、それには、カウンセラーやソーシャルワーカーによる忍耐強く、献身的な働きかけが必要である。現状では、こういった援助はボランティアのネットワークによって行われており、その多くはひきこもりの親である。問題の大きさから考えると絶望的なほどに不適切である。「ひきこもりは、恥かしガリやで、穏やか、賢明な人々で、こういった問題は我々全体に関わるものだ。弱者を放置し、強者だけが尊ばれる社会 そんな社会は万人の社会ではない。 (翻訳 オックスフォード大学院 堀口 佐和子


ひきこもりの若者が社会に
 飛躍した瞬間(看護師試験四名合格)
 当事者が社会人として活動するにはその間の休眠中の時代に遅れているので社会で生計を建てるには困難が多くあるが、一面、内気で真面目であり目標に向かったときのパワーを人並み以上に感じる。
 只、他人との折衝が少し欠けている。しかしその様な人に合致した職業で四名の若者が看護学校に挑戦してみた。
メンバーを紹介します。
 男、19歳、高校でボクシングをやっていた。一年で中退。三年間、部屋の中で生活。宮本武蔵のように髪は肩下、髭はぼうぼうで仙人のような顔が散髪したらなんとキムタクも驚く美男子であった。
 男、19歳、北陸より来た色白で心の優しい子。勉強欲があり難字もすらすら。数学もまずまず、欠点は他人との会話で、一次は、駄目だったが二次はトップにて合格。
 女性、32歳、大卒で頭脳明晰であるが故にひきこんで行ったケース。自分は病気であると信じている。美人で健康的な女性だが一次では不思議に否で、二次で合格だった。
 18歳の女性、看護の仕事がしたいという可愛いい女の子。前髪を垂らし下を向いていた。髪をあげるように全員が言っていたらある日、前髪を左右に分けて、おでこが出てくるとなんとチャーミングな女の子に早変わり明るい性格とよく笑う子になった一次にて合格。
 人間は本当に生き物であり、瞬間に性格を変える力があるのだとつくづく感じた。私はこの四名が卒業して資格を取得したらと。今は清々しい心の広がりに浸っている。
  徳弘寮 松岡

考えてみたいこと
「ひきこもりが日本に多い理由・・・」

       日本放送出版協会掲載コラムより転載
             山田 昌弘(東京学芸大学教育学部教授)
 (前文省略)。 それは、 「子どものためなら自分を犠牲にしてでもなんでもしてやりたい」 という親の意識である。それが、パラサイト・シングルやひきこもりの温床になっていると考えている。
 もちろん、欧米であっても、親の子どもへの愛情は存在する。日本とは、愛情観が異なっている。ただ、欧米では、子どもに自立の力をつけるのが親の努めであり、一緒に遊んだり、話したりというコミュニケーションによって愛情がもたらされるものだと考えている。
 一方、日本では、子どもに 「楽をさせる」 のが親の努めと考え、そして、モノやお金を与えたり、サービスなど「やってあげる」 ことで愛情を表現するモノだと思っている親が多い。 たとえば、1994年に総務庁青少年対策本部が、0歳から15歳の子供を持つ親を対象に行った)「子供と家族に関する国際比較調査」 によると、アメリカでは、一緒に遊んだり(屋外60%、屋内66%)一緒に家事をする(57%)親子が多いのに、日本では、一緒に遊ぶのは、4分の1程度(屋外29%、屋内22%)であり、家事に至っては、わずか16%である。つまり、平均的にみればアメリカの親子は、モノやお金はあげないが、コミュニケーションは密であり、日本では、モノやお金はたっぷり与えるかわりに、コミュニケーションが薄いということである。
 成人した後の親子関係でも、違いがみられる。アメリカでは、成人すれば独立するのが原則で、大学に行きたければ、アルバイトで学費を貯めたり、奨学金をとったり、足りない分を親から借りる。親と同居していれば、生活費や家事をかなりの割合負担することが求められる。だから、パラサイトしてはいられないし、ひきこもってもいられない。追い出されるか、家を引き払われて放っておかれるだろう。
 日本人から見れば、冷たいと思うかもしれないが、お金はお金、愛情は愛情と分けて考えているので、別居していても、連絡を取り合ったり、誕生日を祝ったり、けっこう、親子のコミュニケーションは盛んなのだ。そして、どうしても生活できなくなった時に限って、お互いに助け合うのだ。
 しかし、日本の親は、お金を出すなど、子どもに楽をさせることが親の愛情と言うことに頼りすぎている。
  (一部省略)
 近年、韓国でも、パラサイト・シングルが増えているという報告がある。現在、結婚率が落ち、少子化が急速に進展している。それと同時に、ひきこもりが報告されだしたのは、「子どもを楽にさせることが親の愛情」 という愛情観が共通だからだろうか。


引きこもりアンケート (全国ベース) 報告 抜粋
         全国引きこもりKHJ親の会(家族連合会)
第四弾 早稲田大学大学院人間科学研究科 (坂野研)境 泉洋

 右図から、約6〜8割の人が「人の目を気にする」、「部屋に入れさせない」という行動をとっていることがわかります。また、約半数の人が「音に敏感である」、「他人を怖がる」という行動をとっています。これらのことから、ひきこもり状態にある人の多くが、他人の目を気にしていることがわかります。また、他人を怖がるほどの強い対人不安を感じている人が約半数います。これらのことから、対人不安は引きこもり状態にある人の多くに共通する行動の一つであると考えられます。

 右図から約半数の人が、「自分の部屋に閉じこもる」、「家族の中に話をすることができない人がいる」といった項目にあてはまると回答しています。「家族に気づかれないように行動する」という項目を除いて、約4割の人が家族を回避するような行動をとっていることがわかります。ひきこもり状態の回復に家族関係の健全化が必要とされていますが、家族回避は家族関係が不健全な状態であることを示唆するものです。
こうした実態が、ひきこもりを長期化する一つの要因になっている可能性も考えられます。家族が相談に来たときにひきこもり状態にある人との関係が重視されますが、家族回避のような問題が見られる場合、何よりもまず家族関係の回復が目標となるでしょう。


お勧め本
ひきこもり
発行所 日本放送出版協会
TEL 03 (3780)3339
 ¥1800(税別 )


引きこもり訪問サポート士養成教本(基礎編)
出 版 全国引きこもり
親の会(家族連合会)
FAX 048 (758)5705
 ¥1000(送料 ¥200)
「引きこもり」から「社会」へ
著者 荒川 龍
発行所 学陽書房
 TEL03(3261)1111
¥1500(税別)

地区会便り  KHJ広島「もみじの会」会報 
グループ討論より抜粋転載
○当初、グループ討議で泣きながら話を聞いてもらっていた。現在では当会の中で何でも言い合える友達もできた。
○親の会(当会)に来る親は多いのに、「くろす(若者の居場所)」に来る子供たちの人数が増えない。(以下月一回程度ならスタッフとして参加できる)
○女子20代前半(6年)その間状態が良かったり、悪かったり。父親とはずっと口をきかない、母親とも最近口をきかなくなった、過食をして吐きで連続(市のサービスによるカウンセリング中)
○「くろす」の会の活動を詳しく聞きたい。 代前半(中二〜不登校)時々外出可能だが、外出できずに落ち込む状態。病院診療希望(県総合精神保健福祉センターにてカウンセリングと医師による投薬中)子への接し方を聞いてみたい。
○当会は治療の会ではなく、専門家が所属してるわけでもなく、手探り状態が実態、親の癒しの場であり専門家の講演等を参考、中国新聞等に呼び掛け、市民、県民への理解啓発活動を促しているが、行政は無関心である。役員会においても様々な案を出し合って欲しい。
○男子20代前半、夫婦で1年間参加して、癒されたり、子への対応等を参考になった。
○高二中退、不登校、大阪のフリースクールが悪い経験になった。この一年家庭内暴力で悩むが現在は状況改善。「子供を否定しない」という視点で対応。父親と子供との関係が大切と思う。
○「くろす」へ行ける素直さがないためいけない=〉プライドが高い、自分は普通と思っている。今後は子供に対し、心に障害を持っているという視点に立ち、接する。このことで対処できると思う。
○中国新聞見て参加( 15年10月より)男性20代後半(2年)返事をしない、ものを言わない、子供が何を考えているのか分からない。どうすればいいのか?夫婦で悩み焦っていたが当会に参加して子供理解が進み焦りも減少。子供を治すことが目的ではなく、子供がいい方向へ進むように知恵を出し合う。そして親が話をし癒す場であることで・・・
○父親の参加が少ない。なるべく多くの父親と話をしたい。
○15年4月より参加、映画「 」の会場でのチラシをきっかけに、NHKキャンペーンを本人が見て、自分が引きこもりと認識、5月より「くろす」に参加中。「待つ姿勢」するも焦ってしまう。
○中国新聞見て参加、男子30代前半(大学中退から)父親と全く話をしない、母親とは多少コミュニケーションあり。バイト経験あり(続かず)夕方外出可能。子への対応を模索。
○中国新聞見て参加、男子30代前半(高校中退から)教員とのトラブル原因、数回就職するも人間関係がうまくいかない。ついつい「就職すれば」と言ってしまう(本人の顔色を見ながら)結果本人は引いてしまう。母親が自信喪失になってしまう。
○本人30代(リストラ原因)父親と接触なし(避けている)。夫の病気をきっかけに実家に帰りストレス発散、夫も協力的になった。病院でのアドバイスは「子供に対して何もしないことをしなさい」で、実行(食事の支度をしない、子への手紙をやめた)現在子の動向を観察中(Nクリニック)
○心が原因で腰痛になるも、心療内科にて解消、自分自身も心療内科が合っている。
○自尊心が強い、父親との競争心がある(何もしないのに)。
○子と父は良く似ている(母親からみると面白い)
○自分だけで背負わない。ダメな母親になり、ダメな妻になることで父親が協力してくれれば肩の荷が下りる
○他・・・・


旅立ち 第18号

発行 2004年1月11日 全国引きこもりKHJ親の会(家族会連合会)

本年度テーマ
引きこもり『訪問サポートと中間施設の推進』
 代表 奥山雅久

『日本は富んだ物質社会だ、しかし我々の精神と心は弱く、 貧しい。引きこもりはそんな社会に警告を発している。』
マニラスタンダード紙11/15掲載より


MASAHISA OKUYAMA
■社会へのステップ中間施設
 対人不信、対人恐怖でほぼ共通している引きこもり当事者がいきなり社会参加できる例は少ない。やはり「若者の居場所」やグループホーム等の中間施設で対人関係をスキルアップして社会参加することが望まれる。
■問題点が二つ
 全国のKHJ関係でこの二年でやっと 30個所弱のフリースペースが運営され始めたが、質量予算ともこれからである。さらに、しかしそこへ通える当事者も少ない。
 全引連 KHJの全国ベースのアンケート(昨年六月)結果では、全体の五%弱しかフリースペースに関われていない現状だ。実に九十五%が孤立しているのだ。(第三面アンケート記事参照)
 より多くの「若者の居場所」が設立され、親の会(家族会)で親が勉強したり楽になり家庭の総和を上げ、引きこもり当事者が中間施設等へ関われることが切望される。
 その第三者の風として支え支援するのが訪問サポートである。
 本年度のテーマを「訪問サポートと中間施設の推進」とした。
 全国の親の会(家族会)や支援団体などでそれらの養成講座、活動がすでに始まっている。本年はその推進年としたい。「宜しくお願い致します」

お寒い引きこもり関連予算 16年度財務省原案

○PTSD、(注意欠陥多動動性障害)対策事業費、16,445千円
○思春期精神保健対策 31,895千円⇒16,806千円
(ご連絡)国会引きこもり対策議員連盟幹事 土屋品子代議士(埼玉13区)


ひきこもりサポートナビ(インターネット)
2月中旬オープンに向け追い込み中

引きこもりサポートナビ動画掲載の為ビデオ取材を受ける、 菅直人氏長男で衆議院選へ立候補した菅 源太郎さん (不登校経験者)
民間で獅子奮迅
 
 北海道で“浦河べてるの家”にも関わる、福祉系の(株)シンクプロジェクトの民間会社に、当連合会と早稲田大学院ひきこもり研究班が共催協力して、同システムの完成へ向け追い込み中だ。ひきこもりサポートナビは会員制である。それだけに、引きこもりに関して情報を集積し「集う」「つながる」「楽しむ」「わかる」をコンセプトに一年の歳月をかけ、まもなくオープンする。
■皆様の参加を願う。同システムは、インターネットを駆使した未踏への挑戦である。
皆様のご支援を願います。
仮オープン http://www.hikikomori-navi.com
お問合せ(株)シンクプロジェクト  TEL0123-42-0556

新しい仲間続ぞく誕生、千葉県、秋田県、山口県

引きこもりの自立支援について考えた「秋田フォラーム」=秋田市の県生涯学習センター
秋田県 11月30日設立
 秋田市で引きこもりフォーラム
関心共有し支援を
100人集い悩み話し合う
秋田魁新報社提供 平成15年12月1日付け
 引きこもりからの自立支援をテーマにした「秋田フォーラム」が三十日、秋田市の県生涯学習センターで開かれ、悩んでいる本人やその親ら約百人が講演を聞いたほか、グループに分かれて悩みを話し合った。
 秋田、青森、岩手にまたがる「北東北若者の自立を支援する会」の主催で本県開催は初めて。初めに奥山雅久・全国引きこもりKHJ親の会代表が「引きこもりの現状と課題」と題し報告した。
 奥山代表は「引きこもりに悩む人は全国で百六十万人にも上る。統合失調症や神経症、慢性疲労症候群などの病気に起因するものもあるので、周囲がその背景をしっかり把握し、対応していくことが大切だ」と強調。「同じ悩みを持つ親同士が連携してほしい。ともに話し合うことで自分の子との微妙な“距離感”が分かるし、何よりも元気になれる」と助言した。
 続いて「長信田の森心療クリニック」(山本町)の児玉隆治院長が「引きこもりからの旅立ちをいかに支援するか」をテーマに講演。「本人が心のよりどころとする“関心世界”を親がつかむのが大切。関心を共有しながら、その世界を広げる手助けをしてほしい」と語った。
 分科会では意見交換した後、「親の会」を結成した。第一回会合は十二月二十一日に秋田市のジョイナスで開催する

第2部シンポジウムで体験談を話し合う
千葉県 11月23日設立
昨年、十一月二十三日KHJ千葉県「なの花会」設立フォーラムでは、韓国文化放送(国営)の 取材が入り「日本は引きこもりの先進国です、取材を通して教えてください」と記者が言っていた。さらに、それに続き韓国の別の 局が、「韓国でも引きこもりが社会問題となってきている」との理由で取材申し込みが続いている。
 韓国の実情をたずねたところ「特に思春期の不登校が顕ちょで、全員に軍事教練があるのでそこで集団生活に慣れ、大人組みの引きこもりは、あまり目立っていないようだ」と話されていた。
 これが、神経症等の病理性惹起以前の防波堤になっているのか? しかし、最初から病理性のある引きこもり者には相当つらいことになるであろう。

全国引きこもり親の会の県支部を発足することを席上で決めたフォーラム(山口新聞12月8日)
山口県 12月7日設立 全国引きこもり親の会
県支部を設立へ
 学校や仕事に行かず、自宅に閉じこもる「社会的引きこもり」の若者を持つ家族の会「全国を引きこもりKHJ親の会」の支部が県内に設立されることになった。七日に山口市内で開かれた引きこもりを考えるフォーラムの席上で決まった。
 全国親の会は二〇〇〇年六月に発足。現在三十六支部あり、山口県は三十七番目の設立となる。県支部は来月に第一回月例会を開く予定で、役員の人選などを進める。
 引きこもりは家族内だけで悩み苦しむケースが多く、解決には当事者、家族、支援者が連携して歩んでいくことが重要。同支部の設立で専門的な対応策の情報交換ができ、同じ問題を抱える家族同士が心おきなく話し合い、気持ちを癒すことが期待される。
 山口市の県健康づくりセンターであったフォーラムには、引きこもりの子供を持つ保護者らが出席した。全国親の会の奥山雅久代表と、引きこもりの経験を持ち、現在は学習塾代表で引きこもり訪問サポートを行う若者らが自身の体験を話した。
 奥山さんは「(子供が引きこもりの状態になったら)親が変わるしかない。受け身でなく積極的にやることで道が開ける。皆で手を結ぶと何かができる」と、親の会の意義を説明した。
 フォーラムを主催した県精神保健福祉センターの河野通英所長は、県支部設立に「この会がうまくいくかどうかが県内の引きこもり問題の今後を左右することにもつながる」との見方を示し、専門的な立場からの助言なども行っていく方針。
山口新聞 月8日より

お勧め本の紹介

ひきこもり110番Q&A 復学・就職への道
著者 成瀬 栄子
販売 国際語学社 TEL03-5966-8350
¥1900+税

わたしたちの教育基本法
著者 大田 尭
出版 埼玉新聞社販売局
 TEL048-862-3371 ¥600
引きこもり訪問サポート士養成教本
(基礎編)
¥1000(送料¥200)
出版 全国引きこもりKHJ親の会(家族連合会) FAX048-758-5705
引きこもり
著者 塩倉 裕
出版 朝日新聞社
TEL03-3545-0131 ¥600+税

引きこもり電話相談(10月)のデータ
火・木・土 PM1時〜PM5時  KHJ東東京「楽の会」
        SCSカウンセリング研究所

(1)回数と相談件数
9月23日から10月14日までの間の9日間で30件
(2)相談者の住所
東京区内 13件  八王子 2件
茨城   2件  京都  1件
高崎   1件  福岡  1件
埼玉  1件  香川  1件
高知  1件  不明  2件
千葉  5件
(3)相談者の内訳
本人(男) 11件 
(女) 3件
父 5件
母 9件
兄弟姉妹 1件
他(区職員) 1件
(4)引きこもり者の性別
男 25人   女 5人
(5)引きこもり者の年令
10代  6人
20代  9人
30代  11人
40代  1人
不明   3人

 「僕はこれでいい。引きこもっていても苦しくない。外出もできる。床屋にもゆける。
コンビニで好きな買い物もできる」と言う。しばらく話していると、「近所の目が恐い、突然出会う破目になると困る。母は働けと言うばかり。社会に出たいが。どうしたらいいか判らない。出口が掴めない。教えて…。」答えることができなかった。こちらも苦しい。月例会の青年の居場所をお知らせした。


子供に手渡して行く
最終目標は「自立」である
 すべての親たちが子どもを愛しているのに親のコミュニケーションのスキル(技術、方法)が適切でなく、真意が子どもに伝わっていないことだった。
 ゴードン博士は親業を訓練することの重要性を説き、現在全世界に広がってきている。
 自立とは、自分で考える、自分でやる、結果に対して責任を取る、ことを意味するが、この中で土台の部分である情緒の安定が最も大切で、それには@時間、A空間、B仲間という3つの間が必要である。情緒の安定がしっかりすれば自立、適応、自己実現へと自分で向上してゆく。ところが、近年、わが国では、子供たちが、近所の路地裏や原っぱなど(空間)で、放課後暗くなるまで(時間)、仲間と遊ぶ光景が極めて少なくなった。このように、子供たちに情緒の安定を保証するシステムが極めて貧弱で、いわば逆三角形の様相を呈し、まわりと絶えず比べられる偏差値教育が進み適応の部分が異常に大きく膨らみ過ぎた。
 ○ゴードン博士の指摘する親から子への のおきまりの言い方……子供は愛情と受け取らない
1.強迫型 2.説教型 3.提唱型 4.理詰方 5.攻撃型 6.非難型 7.同意型 8.侮辱型 9.分析型  10.励まし方 11.質問 12.尋問型 13.そらしていく型
コミュニケーションには言語、非言語(しぐさ、表情、ため息など)があり、次のどちらかの感情を現す。
プラス(+)感情……うれしい、楽しい 
マイナス(−)感情……いらいら、否定、怒り
 ○効果的コミュニケーションの原則
 その子の悩みをその子にそのまま戻す。白いボールが来たら、色をつけないで白いまま共感して子供に返すこと(=自分で考えさせること)
 例、行きたくない→行きたくないんだね
・親は 時間の中でやることになるから、非日常の場(空間と時間)で行われるカウンセラーになってはいけない。
 ○新しい言語感覚の必要性……わたしメッセージ(アイメッセージ)の実践
(1)親に直接関係がある事柄(例、自分の食器を洗う、部屋のかたづけ、掃除などの生活習慣)
(2)親に直接関係がない事柄(学校の勉強など)
前者に対してのみ、親は子に、あなたメッセージでなく、私メッセージでコミュニケーションを行う。
(例)
・あなたメッセージ…自分の茶碗は自分で片付けなさい。
・私メッセージ…茶わんを洗わないとお母さんが洗わないといけないので疲れるのよ。
・子供の人格(自尊心)を傷つける言い方をしない。
・白いボールをはさんだ言い方をこころがける。
・親と子で日常の会話をどんどん増やしていくことであり、子供はそれを求めている。
【感想】辰身先生は4人のお子さんのうち2番目の子との葛藤を抱えたことから、ある時ゴードン博士の親業を知り猛勉強して、それを実践したら子どもとの関係が良くなったとのことです。わかりやすく迫力に満ちた講義で、過去を問わず今気付いた時点で、これから実戦してみましょうというメッセージが心に伝わりました。講演後の感想では参加者は感銘を受けたと話していました。
○参考
ゴードン博士の著作 (親業」近藤千恵訳、大和書房1980、¥1900
「ゴードン博士の人間関係をよくする本、自分を活かす相手を活かす」近藤千恵訳、大和書房2002、¥1500・辰身先生の「親業訓練講座」NHK文化センターで開講
(KHJ宮崎県「楠の会」会報より(文責M)

引きこもりアンケート(全国ベース)報告書
全国引きこもりKHJ親の会(家族連合会)
第三弾 早稲田大学大学院人間科学研究科(坂野研) 境 泉洋

寄稿 「生きること」は、今、此処から
   解決を探る実践的方針
NPO「以和貴」代表 小西勝之

あるがままを、語る小西さん
 生きることは現在を生きることであって、過去にこだわったり、未来を心配すること
ではない。(私達と共に生きている)身体障害、知的障害、精神障害を引き受けてい る仲間も「生きる」ことを一人一人問われる。
 まず、本人の出来ることから手をつけていく。目先可能な小さな行為を積み重ねて、自分の目標に向かって、進んでいく。「引きこもり当事者」も、全く事情は変わらない。
 しかし、「引きこもり当事者」の「能力」がかなり高く、何から手をつけていいのか、逆に解りにくい。そして、その人の「自分なりの目標設定」に従って「具体的なプログラム」を組んでいく。そして実行に移していくといろいろな障害、壁が立ちはだかる。その壁は百人百様である。
 彼らと共に生きていく時、彼らの今までの生育歴や積み重ねてきた歴史が「慣性の法則」の如く、行く手を阻む。それは、過去の心の傷だったり、相手との歪んだ関係の結果だったりする。彼らと、いろいろな縺れた問題を丁寧に一つずつ解いていく。
しかし、その作業は簡単ではない。なぜなら彼らとの信頼関係を同時に育てていかなければすべてが成立ないから。 信頼関係を育てる基本はまず相手を信じきること、相手に寄り添って、とことん付き合って行くという姿勢が不可欠である。しかし、成果はなかなか見えてこない。
 彼らは絶望し、自暴自棄になり、自傷行為に走ったり、発作的に「親への復讐」や「他者や今の社会への復讐(他害行為)」を夢想し、こちらに向かってくる。その時、こちらの立ち方は?(彼らが全く逆方向に進み始めた時、)彼らとのコミュニケーションが断絶する。如何に向き合うのか?誠実に丁寧に彼らの意識に寄り添って、彼らの復讐のシナリオを厳密に検討し、その展望を検証していく。その過程で、お互いの本音が少しづつ浮かび上がってくる。彼らのいろいろな幻想や夢想や妄想と小西のそれとの差は何なのかを比較の中から再度検討していく。 そこで浮かび上がってくるおたがいの人間観、人生観、世界観、社会観の違いから、再びおたがいに自分自身を見つめ直していく。
 彼らと小西の信頼関係作りから始まる作業は「お互いの本音」をぶつけ合い、共に状況(時間と空間)を共有し、共通感覚を育てていく。おたがいに五感六感を最大限使いきり(@インプットーA(醗酵、編集、調理)―Bアウトプット)@ABの循環の繰り返し積み重ね)、試行錯誤を積み重ね、その結果を味わっていく。(Plan―Do―Seeの循環)
 このような循環を何度も何度も繰り返しながら状況は螺旋的に発展していく。その中から彼らは自分の方向性を見つけていく。

旅立ち 第17号

発行 2003年11月2日 全国引きこもりKHJ親の会(家族会連合会)
先進国に広がっている    代表 奥山雅久
HIKIKOMORI

 当会には、夏から秋にかけ、国内ばかりか、外国メディアからも引きこもりをテーマとした取材が相次いでいる。タイム誌(米国)、 レ・アクチュアリー・エクスプレス誌(カナダ)、テレビフランス1(フランス)、マニラスタンダード紙(フィリピン)等だ。いずれも若者問題で悩みを抱えるお国柄とのこと。(フィリピンでは一部階級社会で)

 一方、昨年十月BBC放送(英国)の引きこもり特集番組に対し、インターネット上多くの反響の投稿が寄せられている。(その一部を次ページに掲載)いずれも、わが国の引きこもり症状とそっくりの悩みを抱えた親達からのメールである。
 なんとオーストラリアの保健局URLからは、社会的逃避行動(social withdrawal)に関する指針が発表されている。
 その他ネット上、米国、ドイツ、イタリア等の先進国には、「HIKIKOMORI」のカテゴリーがないだけで、自律神経失調症、うつ、強迫神経症、慢性疲労症候群、対人不信、対人恐怖等のため、生きにくかったり引きこもらざるをえなくなった様子が掲載されている。その数、少なめに見て米国で千数百万人(米連邦政府公衆衛生局)ドイツ、イギリスで数十万人単位とのこと、物質文明化した、先進資本主義の生み出すストレス社会の宿命なのであろうか。
 物質文明に置きかえた精神性の後退した社会は、あの「アマゾン河に流れ込むアリの黒いじゅうたん」となっていくのか?。

問題なのは、引きこもりを隠し内在化させ、長期化させる日本的体質
メンタルケアに行くのが当たり前の欧米社会(風邪を治すように。もっとも、欧米に比べ精神神経医療が三十年位遅れているとの専門家の指摘がある)
 しかし、彼らは当たり前の生活習慣として、風邪を直しに医療へかかるように、カウンセリングや精神医療へ通院している。(取材に来た外国記者の話)ここが、日本の場合は、変に隠して内在化させ、症状を深め、長期化させている原因のひとつだ。
 日本の場合、先進資本主義的要素のほか、世間体の強い社会観や恥の文化が、二次その多くは相談、カウンセリング、医療機関等に行くこともはばかっている。そのことが引きこもりを長期化させ、さらなる深刻さを生み出し、引きこもりの二次的障害(神経症を深める、他者性の欠如、家族機能不全、親子共依存)を助長する一大要因である。
 本年の厚労省発表の、引きこもり者の三十歳以上の構成比が三十二・三%、当連会アンケートでは、三十歳以上が三十七・一%の長期化、壮年化は正にその証左である。
初期の引きこもりと、五年、十年以上の引きこもりへの対応が同じであってはならない。
 親は腹をククリ子の為だけに生きるのではなく、第三者機関、専門家、公的機関に助成を頼む努力を怠るまい。
グローバルスタンダード時代、もうそろそろ日本人も世間体を脱ぎ捨てて感じるままにのびやかに生きたいものだ!
 それが当事者と親によい人生を迎えさせてくれると確信する。
協力 KHJ本部調査担当(KHJ東海なでしこの会調査担当)


本年最後の各地区会 結成フォーラム
フォーラム        千葉県
日 時 15年11月23日 (日)13:00〜16:45
会 場 千葉県市民会館地下小ホール(千葉市)
参加費 2,000円(資料代)、参加会場で直接受付
講 演 「引きこもり対策元年スタート」奥山雅久
トーク 大河原康雄、高橋晋・藤代寿樹、他(元当事者)
呼 掛 KHJ千葉県親の会(家族会)結成への呼掛け
フォーラム        秋田県
日 時 15年11月30日(日)10:00〜16:00
会 場 秋田県生涯学習センター講堂(秋田市)
参加費 1,000円、参加会場で直接受け付
基調提案  藤田健
報 告 「引きこもりの現状と課題」奥山雅久
講 演 「引きこもりからの旅立ちをいかに支援するか」児玉隆治(長信田の森診療クリニック院長)
  北東北3県の現状報告、元当事者3〜4名、分科会
呼 掛 秋田県親の会(家族会)結成への呼掛け
フォーラム 引きこもりからの旅立ち   山口県
日 時 15年12月7日(日)13:00〜16:45
会 場 山口県健康づくりセンター多目的ホール(山口市)
参加費 直接会場で受け付け
講 演 「引きこもり対策元年」奥山雅久
トーク 元当事者、岩崎雅夫・佐保大和、他
呼 掛 KHJ山口県親の会(家族会)結成への呼掛け
主 催 山口県精神保健福祉センター
共 催 全国引きこもりKHJ親の会(家族連合会)
後 援 山口市、山口市教育委員会、報道各社
 

BBC放送 (英国) 『HIKIKOMORI』特集番組
  (昨年10月)への反響の一部を抜粋
(1)I watched last night's program whilst my son of 26 was in his room upstairs which he occupies for almost 24 hrs a day. Although he does come out of his room and joins me for meals, he has no social life, no friends
and no job. His only social contact was a game of pool with his elder brother who has now decided that he will stop all contact as he is doing nothing to change the situation. I've sought counseling but my son refuses
to believe he is in need of help and will not seek medical advice. I don't know how to help him.
Rosemarie Dowsett, UK
 26歳になる息子が2階の自分の部屋を一日中占拠している間、私は昨夜の(BBC)TV番組を見ていました。息子は部屋を出て、私と一緒に食事できるが、社会的生活も友人もなく、仕事もしていないのです。彼の唯一の社会的接触は、弟の状況を変えるべく何もしてこなかったので、今や自分も全ての接触を絶って弟と付きあうことを決意した兄と一緒にやるゲームの賭け事である。私はカウンセラーを探しましたが、息子はその必要を承知せず、医者のアドバイスを求めることも拒否しているのです。私は、どのように彼を助けたらよいか分からないのです。 
Rosemarie Dowsett, イギリス

(7)I found the program very interesting but I am unsure that this condition only exists within Japan. I have a son with exactly the symptoms described and any one of the boys featured in the program could have ・・・・・・。
 この番組に非常に興味を覚えましたが、私はこの状態が日本にだけ存在するというのは疑わしいと思います。私は(番組で)述べられた症状にそっくりな、ひとりの息子を持っています。そして番組のなかで特徴づけられた少年たちの誰もが私の息子とそっくりなのです。唯一の違いは私が、彼と顔を合わせることにこだわっているということです。私は彼のために食事を運んでやりません。彼は階下へ降りてそれを取りにこなければなりません。私は彼のために援助を捜し求めています。         
   Jacqueline Yates, イギリス

(9)After watching your program, I realized that what a lot of those boys were going through in Japan, is very similar to the way my son is behaving. He started playing truant from school then getting aggressive if ・・・・・。
 あなたの番組を見て、日本で多くの少年たちが直面していたことと、私の息子が振る舞っていることとが、なんとよく似ているかということに気がつきました。彼(息子)は、学校を休むようになり、やがて態度を注意されたりした場合には攻撃的になりました。 今彼がしていることの全ては、ずっと自室にこもっていることです。そして
誰とも話したがりません。(部屋から)出てくるのは只、みんなが眠っていると彼が考えるとき、つまり夜だけです。これについてもっと情報はありませんか。 あるいは、このことがこの国の10歳台の少年の間に進行しているという何らかの証拠がありますか。そして、何よりも重要なことは、これらの子供たちのためにどんな援助があるのかということです。
M Brown, イギリス

(19)Excellent program but I don't agree that this syndrome is in Japan alone. It may be more severe there as help is not sought, but I have a teenage son ・・・・・。
 素晴らしい番組でしたが、この現象が日本だけにあるものであるということに賛成できません。当地で探すことはより難しいかも知れませんが、私は引きこもりに陥ったようだったので、短期間、精神分析医に掛からせた十代の息子を持っています。以上。
Mrs T Browett, イギリス

(20)It is not just in Japan! My daughter, 18-years-old hasn't gone out for over a year now! Although she moves about the house she won't even step in the garden. Her father and myself ・・・・。
これは日本においてだけではない!私の娘、18歳はもう一年以上外出していない!
彼女は家の中をあちこち歩き回ることはできるが、庭にさえ出ようとはしないのです。
主人と私はこれ以上どうしてよいか分からないのです。彼女は健康・サービス機関の支援を拒んでいるのです
Isabelle Fleming, イギリス


心のSOS 〜不登校・引きこもりと向き合う〜
引きこもりからの脱却
  デーリー東北10月27日より

 思春期以降発生の引きこもりには、無病理性から、さまざまな神経症(誰でもなり得る)の惹起(じゃっき)する例、カブっている例とその幅が極めて広い。
 さらに、引きこもり当人への対応度や、年月の長短、パーソナリティー等で百人百様であり、同一人物でも進行度(レベル変化)があるようだ。
 彼らからの手紙によれば、回避行動として引きこもることによるほっとする時期、それが長期化してしまい、やがて底なしの不安にさいなまれ続けるつらい時期、なんとかしなければと何百度、何千度とあせり、ギリギリする時期と段階があるようだ。
 私には、この当人が不安や危機感で煮詰まってくる時期(本人が何とかしたいと危機感を抱く時期)が、引きこもりから脱却させるタイミングのように思える。この時期に親は、当人たちにほぼ共通している対人不信や対人恐怖を乗り越え、あらゆる手だてで、本人が好きなことに向かうように手助けしたり、第三者や第三者機関(訪問サポーター、居場所、グループホーム、保健所、精神保健センター、家族会、思春期問題に対応できる病院等)を自然な形で紹介、介添えしてほしい。
 ただ、この時期、当人はギリギリとあせったり、苦しがったりする例も少なからずあるので、親はよほどの性根を据えて(今の生活環境を変えるのもいとわないほどの覚悟で)、臨んでほしい。
 親はこの時期、当人をハレモノに触わるように扱い、コトナカレ主義で、行動を起こすことを先延ばしにしやすいが、これが延々と続く親子共依存へとつながっていく。つまり、よほどのことがないと、当人の人生は、永遠に開かれないのである。
 三十歳以上の引きこもり当事者の構成比が三十二%(厚労省の本年発表)、三十七%(当会アンケート)の重さを筆者も実感する一人である。(奥山雅久全国引きこもり親の会本部代表、埼玉県在住)※奥山氏担当最終回

機を見て腰据え取り組め

調査協力、早稲田大学大学院人間科学研究所坂野研究(担当、境)


引きこもり対応ナビゲーションシステム スタート1月中旬
北海道新聞9月2日 千歳の企業、12月から支援事業

身近な人に話さない事も気兼ねなく  
引きこもりネットで診断

「当事者の心をわかる」経験者が意欲的参加
 インターネットを活用して引きこもりからの脱出を支援するプロジェクトが十二月の開設を目指して進んでいる。アンケートに回答して自分がどんな型の引きこもりなのか診断を受けたり、カウンセラーがメールや電話で相談に答えたりする。プロジェクトには引きこもりだった人も携わっており、「引きこもりの気持ちが分かる経験者として、少しでも役立ちたい」と意欲を見せている。


ひきこもりや不登校に効果 光治療 熊本大病院が応用
体内時計の乱れを修正
 熊本大病院(熊本市)の三池輝久院長(小児発達学)らのグループが、人工の光を全身に当てて生活リズムを安定化させる「光治療」を引きこもりや不登校の人に応用し効果を挙げている。
 光治療はこれまで、高齢者の夜間はいかいの防止などを主な目的としており、若い世代に多いこうした症状への応用は全国でも珍しいという。 グループは、引きこもりの人の多くが睡眠障害で生活リズムを崩しているのは、ホルモンの分泌や体温などのリズムを整える体内時計の乱れが原因の一つと推定。一方、通常の生活を送る人でも体内時計の乱れは起きるが、朝、外出時に太陽光を浴びるなどして修正している点に注目した。 同病院は今年二月、人工光を全身照射できる治療室を三部屋設置。
これまでに不登校の小中学生や軽度のひきこもりの成人など十二ー二十四歳の男女十人を過去一ヵ月間入院させて治療した。
 その結果、全員が一定時間に起床・就寝し、よく眠れるようになり、思考力も改善。
体内時計をつかさどる遺伝子の働きが正常化したことも確認できたという。グループは、数年前から薬物治療や高圧酸素治療などに取り組んできたが、光治療が最も効果を上げたという。上土井貴子助手(発達社会学)は「規則的に寝ることで、昼間の生活の質を上げるのが目的。社会に出ていくきっかけにもなる」とも話している。
全国の地方新聞(共同通信)九月二十八日朝刊

中間施設  奥山雅久
「実績を出す先駆的ノウハウ」

 引きこもりグループホーム訪問記 〔徳弘寮〕
 筆者は、全国の各地区を巡回訪問させていただくおり、なるべくその近くにある中間施設を訪問見学させて貰っている。九月下旬、岡山、広島、福岡の 親の会「家族会)を訪問したところ岡山では「若者の居場所」広島でも「フリースクール」に泊めていただいた。会が設立されて一〜二年後たつとほとんどの地区会では一〜二ヶ
所の「若者の居場所」が運営され始めている。
 ■気になっていた徳弘寮のその後
 宮崎県南郷町にあった徳弘寮は、その後財政的に行き詰まり、現在は、福岡県の太宰府市でグループホーム徳弘寮として運営されている。
 〔徳弘寮〕
 筆者は、ここの卒寮者が、その後の社会参加の点で比較的実績がある点で注目していたので今回も訪問してみた。
 先駆的ノウハウ
 ○ ノウハウ @
  ためし就業
 徳弘寮では再開半年にて寮生十六名、うち六名がためし就業とのこと、社会的不慣れな彼らに対する雇用主側の注意クレームは、代表の松岡さんが受け、それを寮生に松岡さんが、愛情を込めて注意指導しているとのこと。精神的にめげやすい彼らのことが分かったやり方で立派なノウハウだ。
 ○ ノウハウ A
 食事の支度は寮生が
 筆者が訪れた日は、たまたま寮の休みの日であったが約六名の寮生が残っていた。
 小生の訪問に彼らは松岡代表と一緒に太宰府史跡・太宰府天満宮を案内してくれ、おまけに夕食のバーベキューを作って出してくれた。松岡代表は、一言二言の指示と注意だけだ。食材の買い出しの二人のうち一人は、岡山県で、十年位閉じこもり、外出する靴すらなかった。あの女性だ。今は、それも
車を運転しての買い出し、他の寮生と一緒に、食材の調理を松岡さんの一〜二のアドバイスでこなしてみせた(写真上)
 ○ ノウハウ B
 依頼家族と当事者へ寮生たちが手紙を書き、それから寮生たちの二〜三人が訪問(出前グループホーム)約一週間くらい一緒に生活し仲良く徳弘寮に一緒に連れてくる。
 筆者は舌を巻かざるを得ない、これ以上の方法はないであろう。
 ○ ノウハウC
 準看護士の勉強中

 就業を希望しない人は、太宰府にある看護学校へ入学すべく、受験勉強中。代表いはく「目標を持ってもらう」とのこと
 ■問題点
 スタッフが松岡代表他一名位と少ない。(従って寮生がスタッフみたいな面がある)その為寮費は一ヶ月十万円と他の施設に比べ格段に安い。
 代表の松岡さんはこの道七年にもかかわらず、言動がユニークすぎて多分に誤解されやすい。(本当は暖ったかい人なのに)
お問い合わせ TEL/FAX 092(923)7996

 寄稿 引きこもる当事者と親との関係
 解決を探る実践的方針
 自分の子供が引きこもる! 何故? 何故? 私達は真面目に一生懸命頑張ってきたのに! どうして?
 世間の常識、世間に合わせて普通にやって来たのに、うちだけ如何してこうなるの?
上手くいっている家庭と何処が違うの?そして、カウンセラーや精神科医や専門機関に相談に出かける。そして、子供達の動きに右往左往しながら、日々を積み重ね、年月が過ぎていく。
 「KHJ親の会」にも参加しているが、せいぜい同じような家族が居るんだ!と慰めあえ、少しほっとする。
 しかし、根本的な解決へは進まない場合が多い。事態は小康状態を続け、虚しい日々が続く。
 根本的な解決は可能なのか?可能であると答える。
 その為にはベストの状況を引きこもり当事者のために準備し、彼らが自分自身で自分の存在感を感じ取れる舞台装置を用意することである。
 親御さんが選ぶ実践的な立場を明確にし、親御さんと当事者が同時に変わって行くドラマを作って行くことです。
 此処では親御さんの立場からの実践を考えて行きます。

 現在進行形の具体的な実践例から(Rの関わり方) (2)
 引きこもり8年。現在 歳。2003年2月、両親から の依頼を受ける。父親は自殺も考えたらしい。ドンパチドンパチやっても問題は解決しなかった。
 Rの方針は「両親とも、自分自身に打ち込め!」である。「仕事でも何でもOK、徹底的にはまりきれ!」「息子に意識を振り回されること無く、マイペースの生活スタイルを確立せよ!」2月から現在 月の8ヶ月間でやっと両親は自分の仕事に打ち込み始めた。今まで、腫れ物に触るように、音を立てずに抜き足差し足忍び足で廊下
を歩き、ドアもそっと開け閉めした。しかし、「自然体で、当たり前のように音を立てて、歩きドアを開け閉めせよ!」そして両親はこわごわ実践に移していく。怯えながら。スポーツ雑誌や週刊誌を買いに行かされていた父親に「さりげなく断るように」と。
 細かい、一つ一つの行為を積み重ねながら、緊張感の中で6ヶ月が過ぎた。そして6ヶ月目の8月に「事件?」が起こった。「両親がRに振り回されている。何故関係ないRがうちに泊まりに来るのか!今度来たらぶっ殺してやる!」 (続く)
 このドラマはここから始まる。



旅立ち 第16

発行 2003年9月7日 全国引きこもりKHJ親の会(家族会連合会)

引きこもり対応へのガイドライン下りる 代表 奥山雅久
全都道府県、精神保健福祉センター、保健所へ (厚生労働省)

 昨年十一月の国会「引きこもり対策議員連盟設立に続き、本年七月二十八日には厚生労働省より「十代、二十代を中心とした「引きこもり」をめぐる地域精神保健活動のガイドライン最終版が全国へ通知された。
 全引連 KHJ家族会の念願の二つの案件が三年目にして叶い、これがスタートすることとなった。
 今後は官民が連携してこれにあたり、予算、制度面、対応能力が進展するよう切望する。

【引きこもり】精神福祉行政の一環に組み込まれる!
精神保健センター、保健所、自治体に相談に行こう
引きこもり対策元年スタート

 〈家族会からのアピール〉
精神保健センター、保健所自治体に相談に行こう!(世間体は脇に追いやり) 
ガイドラインに血が通 う為にも専任のスタッフの配置、予算獲得が必須である。
中間施設の設立運営 に公的助成を
引きこもり当事者は、いきなりの就業は難しい例が大半。どうしても家庭と社会と の中間施設(自助グループ、居場所、グループホーム)が必要。これへの設置、運営 に公的助成を。
■月例会等で家族機能不全に陥っている当該家族を専門家や施設につなげたり、家 庭環境を整えるべく親のメンタルヘルスケアに努める全国の親の会(家族会)へ運営 補助を。
■訪問サポート、テレホン相談、カウンセリング、インターネット引きこもりナビ ゲーションシステムへの助成金を。
職親制度の開発を


長期化する引きこもり
    3人に1人が 30歳以上
昨年の相談者 厚労省実態調査 日本経済新聞7月29日より

  社会との接点も持たず、長期間にわたって自宅に閉じこもる「引きこもり」問題 で、昨年一年間に全国の保健所や精神保健福祉センターに相談のあったケースの三人 に一人は三十歳以上だったことが二十八日、厚生労働省の実態調査で分かった。十年 以上を引きこもっている人も四分の一と長期化している。行政のサポートも中断する ケースが多く、対応の難しさも露呈した。
  10年以上が 23% 行政支援に限界
 調査は今年三月、全国の精神保健福祉センター(61ヵ所)と保健所(582ヵ所)を対象に昨年一年間の相談状況を尋ねた。電話相談も延べ件数は9986件、来所相談件数は4083件に上った。
 来所したうち3293件を詳細に分析した結果、男性が76.4%と引 きこもりの四人に三人を占めた。相談時の年齢は平均26.7歳で19〜24歳 が29.0%と最も多かったが、三十歳以上が32.3%と約三分の一を占めた。特に35歳以上が全体の14.2%と壮年化が顕著 だった。
 同省研究班が約3年前の2000年11月に実施した全国調査では31歳以上 は18.8%。三十代以上で引きこもり問題が解決していないだけでなく、二十代で 引きこもっていた人がその後の三十代に突入している様子がうかがえた。
 引きこもりのうち不登校経験者は大学生まで含め61.4%。最も多いのは高 校の33.0%で、次いで中学校の31.6%と中高の不登校がきっかけになっ ていることも浮き彫りになった。 不登校など最初の引きこもりの行動から相談に至るまでの期間でみると、最も多 いのは1〜3年未満で24.9%だったが、次いで10年以上が23.1%と長期 化が目立った。家庭内での暴力も19.8%で、親への暴力が大半を占めた。
 こうした相談を受けたケースのうち、56.9%は「援助継続中」だったが、 最後までサポートできなかった「中断・音信不通 」は24.1%にのぼった。さらに「援助を終了」(16.0%)ケースの内に 含まれる「改善は特に見られないまま終了」を加えると、全体の三割は最後までサポー トできていなかった。
 不登校が引き金に百数十万人との見方 (※ KHJで一部訂正)
 引きこもりの子供を 持つ親たちで作る「全国引きこもり KHJ親の会」の奥山雅久代表は「引きこもりは百数十万人に上るはず。
 今は1990年ごろから広がった不登校がそのまま引きこもりになってどんどん蓄積している 状態」と分析している。
 厚労省の研究班の三年前の調査では、二〇〇〇年十月までの一年間で引きこもり の電話相談は2464件、来所相談が3759件。集計方法が異なるため単純な比較はできないが、昨年一年間に社会的に認識され、相談が増加している様 子がうかがえる。
 だが奥山代表は「相談できる家族はまだいい」と言う。親自身も引きこもってし まう魔の「アリ地獄に陥るケースも多い」からだ。同会の月例会に参加した引きこも り問題を抱える約六百家族に対するアンケート調査をまとめた教育評論家の尾木直樹 さんは行政の限界もあり「民間の支援団体と連携を密にし家族に対する直接の支援が 不可欠」と指摘している。

KHJつばさの会 大阪 拡大して 誕生(34番目) 毎日新聞9月2日掲載記事より
『悩み、苦労』生々しい体験吐露
引きこもりからの旅立ち
小西さんをコーディネーターに 10人
社会復帰への心情語る
管伸子さんの講演も 大阪でシンポ

シンポジウム「引きこもりからの旅立ち近畿大会」(全国引きこもりKHJ親の会主催)がこのほど、大阪市此花区で開かれ、父母や支援団体の関係者ら約200人が参加。兵庫・大阪・京都・名古屋の引きこもり経験者の体験発表や菅直人・民主党代表の妻伸子さん(57)の講演もあり、参加者は真剣な表情で聴き入った。    
        「村瀬達男」

 大会は3部構成で、第1部は管伸子さんが「我が子2人の不登校から生還への体験と信念」と題して講演。続いて、支援団体「ゼロからの会」(京都市)の山田孝明代表が閉じこもる若者の心情を作詞したフォークソング「お父さん 語ってほしい」を歌手おーまきちまきさんが切々とうたい上げ、涙を誘った。
 第2部のパネルディスカッションでは、支援団体「以和貴コミキャン」(大阪府吹田市)の小西勝之さんをコーディネーターに10人が体験発表。このうち、京都で100年以上続く料理屋を実家に持つ男性は、伝統の重みに押しつぶされ、高2から閉じこもった。男性は「相続で悩み、家庭内暴力を経験後、トイレも行けなくなり、自室でフライパンの中に大便をする生活に。でも、テレビで見た精神科医に電話し、自助グループに参加して外に出られるようになった」と語った。
 自らを「コンプレックスの固まり」という名古屋の男性は「このままでは大人になれない」と思い、バイトをはじめ、とび職になった。太陽の日を浴びると、うつ病がよくなり、体力が付くと、自信もついた。接客業より原始的労働の方が、引きこもりからの脱出に貢献した」と話した。
 神戸の男性は「受験に失敗し、何となく、10年以上こもった」という。男性は「家でテレビや本を見て、『初めは毎日が日曜日で、ええわ』と思ったが、そのうちやばいと感じ、『来年こそはと1年延ばしに。バイトの面接を受けても『履歴書のこの期間、何してた?』と聞かれ、そそくさと帰った」と社会復帰の難しさを説いた。
 大阪の男性は「幼いころから人と接するのが苦手だった。今は、引きこもりサークルに1年半参加しているが、『また外に出られなくなるのでは』と悩みを抱えていると心情を吐露した。
 第3部では、KHJ(本部埼玉)の奥山雅久代表が、国会での「ひきこもり対策議員連盟」発足(昨年11月)や厚生労働省の「引きこもり対策のガイドライン」通知(今年7月)を踏まえ、「ガイドラインに血が通うには家族会が頑張らないといけない」と激励。さらに「父母は子と一緒に沈まずに、自分が楽しむため家族会に参加し、ベストではなく、ベターな生き方を見つけよう」と呼びかけた。最後に、大阪支部として「 KHJつばさの会大阪」(06・6・6773・6860)の結成が拍手で承認された。
毎日新聞9月2日掲載記事


菅伸子さんの講演
要旨は次の通り
 長男(35)、二男(25)とも中3の1学期に不登校になった。菅(直人)氏は「馬は川に連れていっても、水を飲ませることはできない」と、長男に「昼間は学校にいかなくてもいいから外に出ろ。夜は家で寝ろ」と言った。
 執着を捨てるのが大切
 それが長男には救いになり、その言葉がなかったら、ひきこもりなっていたかも。
管は議員宿舎で長男と一緒に住み、私は楽になり、長男も社会に自分の居場所を見つけた。二男の時は長男の経験があったので、「どうするの」とは聞かなかったが、大学で獣医の勉強をしている。親が方向づけをしても無理。子供が自分でしたいことを見つけるのを待つしかない。親が「子供のためだけに生きる」のは子もつらい。執着を捨てることが大切だ。菅伸子さん。

比叡山延暦寺合宿報告
 二月の高野山真言宗の研修合宿に続き、七月の「世界遺産比叡山延暦寺の千日回峰道を歩こう」との呼びかけに、引きこもり当事者や家族約40人が参加した。七月九日十日一泊二日の合宿では、講話、早朝の参拝、座禅、千日回峰道を歩くのが主なメニューだった。
 戒律の厳しい食事作法を皆よく耐え、回峰道から帰ってきた若者のシャツの胸は汗でびっしょり。筆者は、二月の高野山でも感じたが、今回の合宿でも落伍した若者当事者は一人もいないのである。正直言えば引率した筆者は、一部落伍したのだ。
 引きこもり当事者たちはきっかけと環境があればやれる人達なのだ。
 (協力、メディカル リフレッシュ ヤマモト グループ)

自助グループ二人 ピース ピースライド
九州一周→東京自転車旅行でアピール

〔引きこもり経験者に職を!〕
各地で関係者と交流・アピール
 福岡県の引きこもり自助グループ「フレンズ」の佐保大和さんと山口さんの2人が、交流のある KHJ福岡「楠の会」の応援で、九州一周→東京迄の自転車旅行にチャレンジした。
 ピースピースライドと銘打ち、引きこもり経験者や仲間に就業の道が開かれるよう、各地で KHJ親の会や関係者と交流やアピールしながらの旅だ。去る7月14日福岡を出発、九州を一周の後、山陽道、東海道と北上し、いくつかのアクシデントを乗り越え8月29日に東京に到着した。
 当着地の東京巣鴨では KHJ東東京が開所する「引きこもりテレホン相談室」で関係者多数が苦しい旅程の自転車旅行をピースピースライドの到着に感激し、達成祝賀パーティーで迎えた。
 若者2人の自ら汗を流しての「引きこもり当事者に就業の道を!」のキャンペーンの自転車旅行は、日本の次世代が開かれるかを問いかける旅でもある。

引きこもり体験を
 生かして力強く生きる!
おめでとうございます。
私たち結婚しました
 7月13日 KHJ宮城県「タオ」の月例会に伺った折、受け付けを担当していた元当事者のRIEさんが、臨月のおなかを突き出して誉らしく「奥山代表、私たち結婚しました」とこのハガキをくれました。本当の自信と幸福感で輝いていた。

全国対象に9月2日スタート
引きこもり電話相談室


電話相談に応じる池田佳代先生たち

毎週火・木・土 PM1時〜PM5時 (第四土は除く)
電話 03(5319)1430

SCSカウンセリング研究所と J東東京「楽の会」は社会福祉医療事業団の支援のもと、引きこもり電話相談室を去る9月2日にスタートさせた。約30名のボランティアを一年かけ養成、対応に当たっている。


メールマガジン
(インターネット)スタート
 インターネットの急速な普及に供ない、全国各地での月例会、引きこもり関係のセミナー、シンポジウム等の催事をインターネットメールマガジンに、九月よりアップ開始した。
 全国引きこもり KHJ親の会のホームページトップでメールマガジンのバナーをクリックしてご参加ください。
 お願い、全国各地区の皆様、会報(月例会、イベント、講演会)は本部FAXへ、Eーメールは、webmaster@khj-h.com 迄早めにご連絡下さい。

引きこもりに関する調査報告第2弾
早稲田大学臨床心理学研究会
    引きこもり研究班
 全国引きこもりKHJ親の会調査報告 早稲田大学臨床心理学研究会 ひきこもり班この度、全国引きこもりKHJ親の会の皆様にご協力頂き五百二十九家族を対象にひきこもりの実態調査を行いました。今回は、その結果の一部をご報告いたします。
一、 ひきこもっている人の年齢 
 平均年齢は二十七・六歳で、最少年齢は十一歳、最高年齢は五十三歳でした。厚生労働省の調査では、三十歳以上が全体の三十二・三%と報告されていますが、今回調査では三十歳以上が全体の三十七・一%と若干多いことが分かりました。
二、ひきこもり期間 
 ひきこもっている期間については,必ずしも正確な期間が分かるとは言い切れませんが、今回の調査から平均七年八ヶ月で、最小は0ヶ月、最大は三十四年一ヶ月でした。 ひきこもり期間の結果を図一に示します。
 この結果から、ひきこもりが長期にわたっていることが分かります。
三、ひきこもっている人の相談機関への通所 ひきこもっている人が何らかの相談機関に定期的に通っているかについてたずねたところ、定期的に通っている人が二十九、七%,定期的
に通っていない人が五十二・二%、不明が十八・一%でした。
 今回は、全国調査の一部しかご報告できませんでしたが、次号以降で逐次報告していく予定です。

 お勧め本
ひきこもりーただいま冬眠中
著 者 高橋 和枝・月乃光司・田原 和隆
出 版 新潟日報事業社
 ¥1400+税
 Message
著 者 森せい
出 版 文芸社
 ¥800+税
 深 月
著 者 采 千(さち)
出 版 文芸社
 ¥800+税
(森田療法 直伝者の医師本)
神経症はこんな風に全治する
著 者 鈴木 知準
出 版 誠信書房
 ¥1300+税
哀しみの世に生きる
善玉と悪玉
著者 牛尾 日秀
出版 みずすまし社
¥1300+税
 

寄稿 慢性疲労症候群からの旅立ち
 現在27歳になる息子は、原因不明のまま、8年もの間自宅で引きこもりの生活を続けておりました。
 縁あって、地方から上京して、都会のアパートで独り暮らしをはじめ、やがて少しずつですが、働き始めるようになりました。とはいっても長い間の引きこもりのことですから、急激な環境の変化に、心も体もついて行けず、2ヶ月ほどたったころには、疲労で朝も起きられず、電話のベルが鳴っていても電話にも出られないほど、からだが動かなくなってしまいました。
 そんな折り、たまたま KHJ親の会のHPで小川先生の「慢性疲労症候群」の記事を拝見しました。息子の症状と似ているところがありましたので「もしかして・・・」という思いでイチョウ葉エキスを飲んで見るように薦めてみました。
 正直言ってあまり期待していなかったのですが、飲み始めた数日後に息子から「疲労感がとれて体が軽くなった」と電話がありました。これには本当に驚きました。
今は飲み始めて3ヶ月くらいですが、息子には大変効果があるようで、本人も喜んで服用しています。ギンキョウを朝晩2回(6ml)を飲んでいますが最近は職場にも 持参していき仕事中に疲れたときにも飲んでいるとのことです。幸いイチョウ葉エキスは副作用がないので、今まで飲んでいた神経科の薬と併用して飲むことができるので助かります。
   長野県在住=Y・I
ご注文お問合せは  TEL0123(28)7388 (株)シンクプロジェクト

コミュニケーション不全
デーリー東北」七月七日掲載より

川村 克彦さん
デーリー東北 7月7日掲載より
 不登校、引きこもり問題にかかわっていて強く感じることがある。それは、自分が不登校していた時代に感じとっていたことと同じ思いだ。「学校経験のない自分は家族の中で存在価値が認められているのか」という心の迷いと、今の自分を肯定する気持ちが持てないということだ。
 義務教育の期間は、小学校6年間と中学校3年間の9年だが、多くの子供たちは、この教育課程をを経る前に幼稚園・保育園に所属した経験も持っている。こうして、常に集団生活の中に身をおいてこそ、家族に認められてきたという記憶が子供たちに染みついているのではないかと思う。
 そして、家庭内の親子の会話の話題も、所属先の学校についてのこと、成績についてのことに限定されてはいないだろうか。
 子供が不登校になった親から「一体どのように会話を続けていったらいいかわからない」という悩み相談が寄せられてくる。
 子供の方も、親と同じ悩みを持ち、また、所属先がないという不安もあって、親との会話を避けがちになっていくのだと思う。
 もちろん、親子が不登校をきっかけとしてコミュニケーション不全となるケースは、学校が日常会話の中心であった場合だけでなく、よく見られる。きっかけは違うとしても、親子間のコミュニケーションが不全となったときには、ほぼ同じことが起こる。それは、親が子供が黙っていることに対していらだち、子供が一番気にしてる部分にピンポイントで言葉をぶつけて、結果的に子供を望んでいる状態とは逆の状態に仕向けてしまうことだ。
  川村克彦さん
学習サークル「さんハウス」主宰。全国引きこもり KHJ親の会認定訪問サポーター。
 KHJ本部代表補佐  KHJ青森県事務局長

 
 

ホームページに関するご意見ご感想はこちらまで⇒webmaster@khj-h.com
SINCE 2001.6
このページはJavaScript・Flashを使用しています。ブラウザは
Netscape Navigator4.0、Internet Explorer4.0以上をお使い下さい