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長期高年齢化

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平成29年度「潜在化する社会的孤立問題(長期化したひきこもり・ニート等)へのフォーマル・インフォーマル支援を通した 『発見・介入・見守り』に関する調査・研究事業」

各位

時下益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。KHJ 全国ひきこもり家族会連合会(以下、『KHJ 家族会』)は、1999 年に発足以来、ひきこもりに対する社会的理解と支援促進を求めるべく、全国でひきこもりを抱える家族が連合して発信を行ってまいりました。 このたび、平成29 年7 月から平成30 年3 月まで、厚生労働省の社会福祉推進事業の助成を受け、ひきこもり長期高年齢化(主に40 代以上)の社会的孤立事例の「発見・介入・見守り」のモデルを探ることを目的として、下記の調査を実施いたしました。

 

調査の目的

ひきこもりやニートのような社会的孤立状態が長期化している場合、問題自体を表に出しづらい、また支援につながっても短期間のうちに家族や本人が望むような解決へと導くことが難しいという課題がある。家族や本人の疲弊によって、時間とともに相談や支援はさらに困難になる可能性がある。  家族の貧困や孤立、高齢化も進み、家族による本人への支援力が期待できなくなっている中で、家族自体の課題解決のために外部機関と接点を持つことが、家族の孤立を防ぎ、遠からずひきこもりやニート状態にある本人が相談や支援につながるためにも重要といえる。  このような社会的孤立問題に対応するうえで、制度や専門性を背景とする「フォーマルな支援」と、対等な隣人としての人間関係に基づく「インフォーマルな支援」の双方を組み合わせることが有効であると考えられる。  フォーマル支援の場である相談窓口では、制度を用いた就労支援や生活保障に力を注ぐことができる。しかし窓口にまだ来ていない潜在事例の発見や、継続的な見守りには課題が残っている。一方で、インフォーマルな家族会など地域の民間団体は、発見や見守りの機能を持つ一方、危機的対応に関する制度的な機能は持ち合わせていない。  そこで、本事業はフォーマルな支援とインフォーマルな支援の組み合わせにより、社会的孤立事例の「発見・介入・見守り」のモデルを探ることを目的とした。

 

調査の概要

(1)生活困窮者の自立相談支援事業の窓口調査  制度を背景とするフォーマルな支援の現場として全国の自立相談支援事業窓口に注目し、独自性の高い窓口への訪問調査と、全国約1300窓口の6分の1にあたる215窓口への質問紙調査を実施した。窓口での社会的孤立(ひきこもり)事例への対応経験を尋ね、特に窓口ごとに40代以上の事例を1つ選び詳細を回答してもらった。
(2)モデル事例の作成  フォーマルな支援とインフォーマルな支援の組み合わせによる支援事例を生活困窮者窓口、家族会、NPOなどから選び、効果的な「発見・介入・見守り」のポイントを導くための調査を実施した。  本事業に先立って、2016年度の社会福祉推進事業査「長期高年齢化したひきこもり者とその家族への効果的な支援及び長期高年齢化に至るプロセス調査・研究事業」では、40代以上の事例を抱える家族から、61事例の聞き取りを行った。結果として、家族会のようなインフォーマルな支援とフォーマルな支援の組み合わせによって解決力を高めることの必要性を明らかになったことを受けて、本事業のモデル事例作成に至った。

 

調査結果の概要

(1)生活困窮者の自立相談支援窓口におけるひきこもり対応に関する調査について
全国約1300か所の自立相談支援事業の窓口のうち、215窓口を抽出、151窓口から回答を得た。151窓口のうち、88.1%でひき こもり事例に関する相談を受けていた。対応したことのある本人の年齢層において40代を上げる窓口が最多(60.9%)だった。 40代以上のひきこもり対応事例を1つ選んでもらい、その状況について尋ねた。回答があったのは151窓口のうち109窓口(72.2%)だった。109例の内訳について男性が98人(89.9%)、女性が11人(10.1%)。40代が61人(56.0%)、50代が40人(36.7%)、60代が7人(6.4%)。不明が1人だった。 父の年齢は「死別」が半数近く(48.6%)、70代が39.3%。母の年齢は70代が32.1%、80代が22.9%、「死別」が24.8%。両親が死別の例も16例(14.7%)。両親のいずれかが身体疾患等で要介護の例は12.8%、認知症で要介護の例は15.6%。同居家族がいない例が34例(31.2%)。窓口に相談に来た人は両親(34.4%)、関係機関(30.3%)、本人(29.4%)。50代では兄弟姉妹による相談の割合が増えていた(35.0%)。

(2)モデル事例の作成
生活困窮者の相談窓口や家族会、NPO、地域包括支援センターに寄せられた相談例をもとに、インフォーマル支援(対等な立場にある隣人としての支援)・フォーマル支援(制度や専門性の裏付けのある支援)の双方が連携し、多職種連携によって解決を探った18例を収録した。 本人が40代以上となり、特に困難性の高い支援ケースとして、「一人暮らしで、別居の家族もアプローチ困難なひきこもり本人に対して家族会が支援した例」「両親が他界し、他人を信用できないひきこもり本人の生活保障を支援した例」「親の死後、弟が支えている本人を食糧支援で信頼構築した例」「末期がんで入院中の母からの支援要請で地域包括支援センターが訪問した例」などを収録した。  「支援のポイント」欄では、長期化した孤立事例への介入や見守りのポイントについて、「出会い」(長期に孤立し、支援を受け入れづらい本人や家族を対象にしていかに支援のきっかけを作るか)、「支援方針の提案」(本人が望む支援、本人が必ずしも望んでいない支援内容をどのようなタイミングで提案するか)、「見守り」(両親の身体的な衰えなどを見越して、どのように長期的な支援計画を立てるか)の観点から総括し、支援の方策を求めている支援者へのガイドとなるように意図した。

さらに詳しい内容につきましては、詳細資料(報告書)をご覧下さい。(PDF版:4.08MB)
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平成28年度の長期高年齢化調査についてはこちらのページをご覧ください