活動理念
KHJについて
KHJの略称は、平成26年度から、Kazoku Hikikomori Japan(家族・ひきこもり・Japan)に改訂されました。
「日本で唯一の全国組織の家族会(当事者団体)」という意味です。
KHJでは、ひきこもりを抱えた家族・本人が社会的に孤立しないよう、全国の家族会と連携し、行政に働きかけながら、誰もが希望を持てる社会の実現を目指しています。
役員
理事長(共同代表)
【北海道東北】佐々木 善仁(KHJいわて石わりの会)
【 近 畿 】日花 睦子(大阪虹の会)
副理事長
【 北 陸 】題佛 臣一(福井いっぽの会)
事務局長
【 関 東 】小林 幸弘(茨城・鹿行(ろっこう)地区家族会)
事務局次長
【 関 東 】大竹 信子(横浜ばらの会)
理事
【 東 海 】中村 彰男(静岡県いっぷく会)
【中国 四国】矢田 初恵(岡山きびの会)
【九州 沖縄】國吉 大介(沖縄てぃんさぐぬ花の会)
監事
徳丸 亨(立正大学心理学部准教授、公認心理師・臨床心理士)
代表・副代表からご挨拶
【共同代表・佐々木 善仁(いわて石わりの会)からのご挨拶】
組織内部の混乱で一時期空白を作り、会員の皆さんに大変ご迷惑をおかけしてしまったこと、改めてお詫び申し上げます。
全国8ブロックから選出された新理事の互選により、共同代表になりましたKHJいわて石わりの会の佐々木善仁です。
先日、KHJ新理事として挨拶回りしました。厚労省社会・援護局 地域福祉課、厚労省記者会 記者会見、ひきこもりについて国会で取り上げていただいている二人の衆議院議員と参議院議員にお会いして、改めて全国組織としてのKHJであり、これまで積み上げられてきた25年の重み・歴史を感じさせられた挨拶回りとなりました。一度失った信頼を取り戻すには、そう簡単なことではなく、やるべきことを一つ一つ丁寧に取り組みながら、会員の皆さんや全国の支部の皆様の抱えている課題や諸問題の解決を図っていきたいと思います。
日本で唯一の全国組織の家族会(当事者団体)として、「ひきこもりを抱えた家族・本人が社会的孤立しないよう、全国の家族会と連携し、行政に働きかけながら、誰もが希望が持てる社会の実現を目指しています」という基本理念に基づいて活動していきます。
【共同代表・日花 睦子(大阪虹の会)からのご挨拶】
家族会に参加する内に、それまでひとりで抱えていた息子のひきこもりへの悩みが、仲間がいる、ひとりじゃない、と思えたことで、溶け出していくような安心感を得ました。
2003年からひきこもり始めた息子は、40歳を過ぎました。けれど、家の中では家事全般を担い、少しずつ行けるようになった居場所では、印刷やちらし配りなどを黙ってやっています。当番のおばちゃんたちに、一言二言、挨拶するようにもなりました。
そんな喜びも感じながら、20年以上の時間は、自分の老いを感じざるを得ず、先のことを思うと焦りが募ります。
家族会のメンバーも、元気で長生きしよな、と合言葉のように言い合いながら、不安は消えません。体の不調、経済的な不安、家族だけでかかえていくことの限界を感じます。きっと、どの家族も同じでしょう。
厚労省が発表した「ひきこもり支援ハンドブック~寄り添うための羅針盤~」には、たくさんの事例が掲載され、多様な支援のあり方が示されています。
だからこそ、私たちは、自己責任にとどめていてはいけない、この思いを伝えていかなければならない、本人と、家族と、協力者といっしょに、わが子が、私自身が、全ての人たちが生きていくための道をつくっていかなければならない、と思っています。
みなさん、どうぞよろしくお願いいたします。
【副理事長・題佛 臣一(福井いっぽの会)からのご挨拶】
ひきこもり状態にある本人が相談に訪れることはほとんどなく、ひきこもり支援の最初の相談は家族となり、家族会の役割は大きい。ひきこもり支援の最も大事なことは、本人が動くタイミングをのがさない、本人が動くとき繋げる所を普段から確保しておくことだと思います。そのためにも普段から関係機関との連携、ネットワークは大切であります。
現在、ひきこもり、ニート、障がい者、刑余者、難病、さまざまな依存症などが原因で働くことが難しい就労困難者が問題視されております。障がいや病気とは認定されず、生きづらさを抱えている人たちが数多くいながら、労働力不足が深刻化しています。そのような状況 働きづらさを抱える全ての人が丁寧な就労支援を受けることができるように、国ではすでにある障害者の就労支援施設を活用し、ニーズに合った訓練や支援を提供することで、多様な困難者の就労ができる支援体制を進めております。
しかし、ひきこもり者が就労に繋がるまでにはかなりの課題があり、国が進めているひきこもり支援推進事業は各市町には温度差があり、支援には至っていない実態があります。
今ある支援制度を家族会がどのように関わっていくのか、家族会や関係機関の役割を明確にすることで、ひきこもり支援が進むと考えます。今後のKHJ家族会の方向性をどのように進めていくのかを改めて考える時期だと思います。